【レビュー】Intuos 4 → Intuos Proへ買い替えたレビュー
僕はPCをデュアルディスプレイで使っており、絵を描く際は片面のディスプレイにIntious4(Large)を接続して使っていました。故に絵を描く時以外の操作、例えば二枚目のディスプレイにカーソルを持っていく度にペンタブ横のマウスまで手を持っていくのが大変でした。
最近のIntuosはトラックパッドの機能も有していると聞き、思い切ってIntuos Proを買ってみました。
Intuos Proって?
IntuosProはいわゆる板タブと呼ばれるもので、PCに絵を描く際に使用します。板上で使うペン型のマウスのようなもので、PhotoshopやSAI、Clipstudio等のお絵描きソフトと組み合わせることで実際にノートなどに描くような感覚でPCに絵を描き込めます。
その中でもIntiouProは板がBluetooth接続のためPCから離して使用でき、質感も金属っぽくて良く、筆圧も8192段階で感知できる代物となっております。
因みに僕が買ったLサイズの値段は¥ 54,780 (税込)です。(’21/10/30現在)
開封
開封するとビニールに包まれたペンタブがあり、その下に付属のペンとペン立て等々が入っています。
・タブレット×1
・ペン×1
・ペン立て×1
・ペンの替え芯セット×1
・充電ケーブル(USB-C)×1
・ペンのリング交換セット×1
・保証書×1
・説明書×2
・オーバレイシートサンプル×1
まずは開封後の画像。本体と付属品が入っています。
本体の板タブは金属の質感があり、プラスチック製のIntuos4と比べると大分高級感がUPしています。
サイズも小さくなっていますが描画範囲は横は短く、縦は長くなっております。Intuos4では有線接続でしたが、IntuosProはBluetooth接続もでき、充電も兼ねた有線接続もできます。接続端子はUSB-Cになったため接続方向を選ばずに接続てきます。因みに、接続端子の接続箇所も2か所→1か所に変更されています。
ペンは多少加飾が変わってはいますが形状は特に昔と変化ありません。
ペンのリングは色を変えられます。
ペンスタンドはひらぺったい形状のものに変わっており、Intuos4の倒れやすい円筒上のものと変わって安定感があり、裏面は金属でできている為質感もよく重みもあります。また、裏面にはペンの芯を取り出すための穴がついていたり従来同様替え芯が内蔵されています。
オーバーレイシートサンプルですが、描き心地を体験するためのものとなっております。
IntuosProは必ずオーバーレイシートを貼って使うようになっており、標準でオーバーレイシート(STANDARD)が貼られています。下記心地が悪いと感じれば、今のオーバーレイシートを剥がして違うオーバーレイシートを貼ればいいわけです。(別売り)
機能レビュー
使ってみた感想と各機能に対する主観を書いてきます
動作レビュー
IntuosProでPhotoshopをしばらく使ってみました。線を描いている途中で右クリックが反応したりレイヤーの選択やカラーのスライダー操作が上手くできなくて腹立ちましたが原因が分かりました。
原因は二つありました。
①Windowsのペン設定
線を描いている途中で右クリックが反応し、線が描けなくなる不具合を解消します。
Windowsのコントロールパネルから「ハードウェアとサウンド」→「ペンとタッチ」を起動した後、画像の様に長押しをクリック→「長押しを右クリックとして認識」するからチェックを外すと問題解決できます。
②ペンタブの筆圧設定
ペンをペンタブに押し付けても反応しない問題を解消します。
このせいで思い通りに線も描けなかったり、カラースライダーを選択してるはずなのに反応しない、①との合併症で線を描いてるはずなのに右クリックしか反応しない等の不具合が発生します。
windowsボタンで出てくるアプリ一覧から「ワコム タブレット」→「ワコムタブレットのプロパティ」を起動。その後画像の様に筆圧グラフをいじると問題解決します。
ペンをペンタブに押し当てた直後が反応しないように初期設定されていたので押し当てた直後でも反応するようにしたわけです。
①②の設定をしたら今まで使っていたIntuos4の様に動作するようになりました。今まで通り快適です。
Bluetooth接続
PCへの接続がBluetooth or USB-C(PC側はA)接続のどちらか。
正直USBのほうが接続が安定しているが、膝の上など場所を選ばない位置における意味でBluetooth接続はかなり重宝する。(引き出しなどにしまう時も楽!)
ただし、僕の場合キーボード(LogicoolのG913)をBuletooth接続した後にintuosProをBluetooth接続するとintuos側の挙動が極端に遅くなる不具合?がよく発生してました。一旦キーボードの接続を外すか、ペンタブを有線接続に切り替えると治る。…最近は全く発生しなくなりましたが…。
これはおそらくWindowsの問題だと思われます。というのも過去にSurfacePro2を使っていた時にキーボードとマウスをBluetooth接続すると片側が反応しなくなる不具合がありました。しかも別のWindowsPCでも同じことがありました。
個人的には今回も同じ症状であると推測してます。例えばキーボードとIntiousProが同じ周波数帯の電波を使っていて、キーボードが先に接続されてしまうとペンタブ側はキーボードとして認識されてしまうとか…?
無線接続仕様にしてもらったほうが良かったなぁと思ってます。
筆圧8192段階
1024段階からペンタブを使い続けていた自分としては、ぶっちゃけ8192段階だろうがどっちでも良いと思ってます。
ただ、実際に使ってみると僅かですが細やかな筆圧反映の違いがありました。感覚に近いところがあるので言葉にするのは難しいですが、IntuosProの方がペンの入り・抜きのタイミングでのペンの細さにペン先の微量な力が反映されたかのようなレスポンスを返してくれます。
これに慣れてる人が1024とか2048段階のペンタブを使うと使い辛いと感じるんだろうなぁって気がします。
タッチ機能
いわゆるトラックパッドのような使い方ができる機能ですが、絵を描きながら使う分には最高に使いやすいです。デュアルディスプレイを使っている身としては、1画面のみペンタブとリンクさせているので2画面目にカーソルを持っていくために毎回マウスに切り替えないといけないのですが、タッチ機能がある為ペンを持ちながらでもできるようになりました。
因みに側面にタッチ機能ON/OFF切り替え用の物理スイッチがついています。できれば表面のスイッチに設定できるようにしてほしかったです。
買う価値は?
自分が何も持ってない状態で板タブを買う気があるなら買う価値ありです。
すでに持っている場合は何を持っているかによりますが、Intuos4と比べると絵を描く行為そのものに関しては革新的な性能向上は無いと思うので性能を求める人にとっては特に必要ないかなと思います。
誤解のないように弁解しますが、IntuosProの性能はトップクラスですし、旧シリーズから全く性能向上していないわけではないです。しかし、旧シリーズで絵を描いてきた人がこれに乗り換えたところで絵のクオリティが上がったり性能向上のおかげで時間短縮できたといったことがほとんどないのです。残念ながら、そればかりはペンタブの性能ではなく自分の絵描き性能によってしまうということです。
とは言え、充電以外で線が不要でBuletooth接続によってペンタブの置き場を問わなかったり、タッチ機能が使えるといった機能向上がなされている為、毎日使う身としては買い換えた価値はありだと思います。特に常に線を接続しなくてよくなったので、ペンタブを引き出しに片づけることができ机をすっきりできて満足してます。タッチ機能もマウスに切り替える時間を短縮できているので満足しています。性能ではなく機能向上による時間短縮ができた代物だと思います。
因みにワイヤレス化により机の上はかなりすっきりしました。
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